Hi! What's going on?
井草 木の子(いぐさきのこ)です。
私の交通事故の後、7年もの寝たきりからの道のりでやってきたことを、ランダムにお話ししています。
本日は、BODY系治療のお話をしていきます。
まず、私は交通事故で寝たきりとなったわけなのですが、
もちろん最初は西洋医学から入りました。
まずは外傷や、骨格系に損傷がないかなどを整形外科で診てもらいます。
レントゲンやMRIなどですね。骨折などの所見はなし。
当初は”頸椎損傷”と”全身打撲”くらいでしたね。2週間の安静。
骨折などない場合、だいたいこう診断されます。
そして、理学療法士がいるリハビリテーション科に通います。
しかし、整形外科からの紹介でしか行けない理学療法の施術を受けられるのは数か月で、それ以降は見てもらえなくなります。
それ以上は症状固定といって、治療を打ち切られます。
そして、その後は整骨院、柔道整復師がいるところで施術を受ける。
全然、治らない・・・。
一時は良くなるのですが、場合によってはもみ返しの方がしんどい事も。
保険会社からは、そろそろ打ち切りと催促される。
しかし、治るどころかどんどん悪くなっていく。
そこから、他のどこが悪いかを調べるため大きな病院に行く。
検査的に異常が認めらないと、異常がないとされるのが西洋医学で、
脳神経外科を受診した際、やっぱり検査での異常は見当たらず、
あげくに精神疾患扱いされ、なんか変な薬を出されましたね。(なんか変な薬って(笑)今の私では考えられない表現です。つまり、よく覚えていません。)
こちらにしてみたら、
「外傷でなっているのに精神病扱い?馬鹿にしているのか!」
という怒り心頭な感じですが、しんどすぎてそんな気力も湧かず落胆する日々。
一錠だけ飲んでみたら蕁麻疹が出て即中止。しかも、なんの効果も感じませんでした。
事故で起き上がれない状態までなっているのに、薬出されて、蕁麻疹出て
余計悪いではないか・・・。これって何をやってのだろう・・・。
*
そんな折、また別の所で、特殊な検査を経て異常が見つかりました。
循環系統の異常です。
その頃は事故から半年くらいでした。主治医曰く、
「これはしんどいはずですよ!そりゃ起き上がれませんよ!
大変でしたね!出来る限りの事をするからね。」
と、お医者さんに言っていただいて、本当に嬉しかったです。
やっと解明してくれる先生を見つけた!!
もう神様・仏様みたいでしたよ。(実際仏様っぽい顔をされていました(笑)
もう一つ良かったのは、周りに理解されなかった苦い思い。
周りにも職場にも、なぜ寝込んでいるのか理解不能、なんかおかしいんだろうけど…っていう冷ややかな視線。
この新しい診断結果を伝えると、周りの人の理解も得られるようになりました。
職場にも進退をどうするか、と迫られていましたが、これでようやく
しっかり治すために、休職制度を利用して治療に専念する事になりました。
この特殊な異常に対するアプローチをしながら
硬膜外ブロック注射という高度な痛み止め治療を受けることになりました。
ただ寝ているだけではなく、
実際に科学的に悪かったことが証明された。
あとはお医者様にお任せするしかない。
皆そう信じていましたし、私自身もそうでした。
その後まだまだ事態は続くなんて、知るよしもなく・・・。
原因が分かったとはいえ、あまり解明されていない病態だったのもあり、確固たる治療法があるわけではなかったのです。
硬膜外ブロック注射は、そうそう続けられる処置でもありません。
数少ない治療法も施してもらいましたが、どうも調子が良くならなかったのです。
あとは日にち薬か…と、流れに身を任せておりましたが、やっぱり
いつ治るのだ?、いつまで寝たきりなのだ?
と、焦ってくるわけです。
医療系の親族の紹介で、東京に専門医がいる事がわかりましたが、予約が4か月以上待ちでした。
その神様のような主治医には悪いけど、セカンドオピニオンとしてこの東京の専門医に行きたいので紹介状を書いてほしいと伝えたところ、
「やれることは一緒だよ。だいたいその専門医?4か月以上待ちだなんて、診る気ないよ。そう謳っているだけ。それでも行くなら行けばいい!(怒)」
仏が怒り出したのです・・・。
確かに、その仏顔の主治医は大学病院でものすごい数の患者様を抱えて、治療にあたっておられました。私はそこでは入院も度々していたので、一日の先生の動きを見ていて、こんなに激務でよく働けるなと思っていました。こんな疲労困憊な中、辛い辛いと言っている患者様の声に耳を傾けておられ、本当に尊敬していました。
とはいえ、私はやれることは全部やらねばの精神でしたので、紹介状は書いていただくことにしました。
*
そして、東京の専門医受診。
こちらの専門医は、ゆったり診察するタイプ。予約数を制限していたのです。
専門医なだけあり、症状の一つ一つをじっくり分析する方針で、症状を記載する専用のノートを渡され、書いてくるように指導されました。
天気の変化や、何をしたら、症状がどうなったか、など事細かく。
症状も5段階評価でいくつ、など、日ごとに書けるノートなのです。
*
そして、この医師の勧めもあり、鍼灸治療も開始することになりました。
それまで鍼灸は、怖いや効かないなどのイメージでした。
これまでの私が知っていた鍼灸は、整形外科的な治療をするのに対して、
紹介していただいた鍼灸師は古典鍼灸で、内科的治療をしている先生でした。
(実際私が受けたことがあったのは、前者でした)
そのころの私自身の症状には、不眠の症状も強くあり、
3日に1回眠れるかどうかという極限状態でした。
頭痛や耳鳴りを始め、体が痛いやしんどいから眠れないのに、
眠れていないから起こり得る症状も多岐にわたってあったと思います。
*
不定愁訴のかたまりみたいな私の身体には、この鍼灸治療は本当に合っていました。
(不定愁訴のかたまりとは、世の中に色んな身体的症状ってあると思いますが、そのすべてが私の中にあったといっても過言ではありませんでした。)
優しく体に作用する感覚、やってもらった日は、体がぽわ~んと温かくなり、
そんなに長くは眠れないけど、気持ちよく眠れるという状態を経験しました。
いかに、寝る事が大事か、気持ちの良い事か、幸せを感じれる事か
そして体にとって睡眠がいかに必要不可欠な事か
思い知ることになりました。
特殊な検査で見つかっていた異常だけを見るのではなく、
身体全体をみて調整していくという概念をようやく取り入れる事になりました。
※前者が西洋医学、後者が東洋医学
*
このころより月のうち半分は東京に滞在して、こちらの専門医に診てもらい、
残りの半分は帰省し、同じ系統の鍼灸治療と、西洋医学と東洋医学の両方を
取り入れて治療にあたっている医院での診察を受ける事になりました。
東京の専門医の所では私が症状を伝える、ただの情報提供しているだけになり
解明してもらえると思ってやっていましたが、そんなこともなく、
東洋医学の方が、治療らしい治療をしているようになっていき、
西洋医学でのアプローチ比率がどんどん減っていきました。
寝たきり7年のうち、ここでまだ2年も経っていません。
玉ねぎの薄皮を一枚一枚、ゆっくり向いていくような感じですね。
BODY系の事は、たくさん面白い話があるので、楽しい方から話したいくらいですが、
まずは何故そっちに行ったのか、の来歴が必要だと思い、ここからお話ししました。
本日は、このくらいで。
お読みいただきありがとうございました。
See you!